| 里山の希少野生植物 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 香川県では1999年から5年間をかけて、香川県内に生息・生育する絶滅の恐れのある野生生物の実態調査を行いました。香川県では、 シダ植物以上の高等植物として1726種の在来植物が自生しています(1996年現在;久米による)が、調査の結果から、396種もの植物が 絶滅の恐れのある野生植物として、「香川県レッドデータブック」に掲載されました。 香川県の絶滅危惧植物の多くは里山を生育地としている植物で、かっては普通に見られた植物です。そのなかから環境省が2007年に発表した改定レッドデータリストにも掲載されている植物のいくつかを紹介します。 香川県の丘陵部から山地部のアカマツやコナラの二次林の林床には、エビネやナンカイアオイなどが生育しています。環境省はエビネを準絶滅危惧(NT)、ナンカイアオイを絶滅危惧Ⅱ類(VU)としています。ナンカイアオイと近縁のミヤコアオイは香川県のレッドリストでは、準絶滅危惧(NT)とされています。両種の間で、地域的なすみわけが見られます。 香川県には多くの農業用ため池がありますが、そこにも多くの絶滅の恐れのある水草が生育しています。オニバス(VU)はおもに平野部のため池に生育していますが、ガガブタ(NT)は中山間部のため池にも生育しています。また、良く草刈りなどの管理がされたため池の土手は在来植物の多い草地になりますが、そこにはキキョウ(VU)やスズサイコ(NT)などが生育します。 香川県内の限られた草地には、ヒメユリ(絶滅危惧ⅠB類:EN)やキビヒトリシズカ(VU)が生育することもあります。讃岐山脈には、昔は薪炭(しんたん)林(りん)として利用されていた二次林がよく見られます。伐採されなくなって何年もたち、良く発達した落葉広葉樹林となっています。そこでは、ヤマシャクヤク(NT)やアワコバイモ(VU)などのような温帯性の植物が生育しています。 このほか、小豆島の集塊岩地帯には、ショウドシマレンギョウ(EN)やミセバヤ(EN)などのような小豆島固有の植物も生育しています。
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| 末廣 喜代一(香川大学教育学部) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||