昔の農機具


常設展で展示中の標本

 
標本点数 6点 保管場所 香川大学博物館


昔の農機具
足踏み脱穀機
足で踏み板を踏むと歯の付いた円型の扱胴が回転し、その上に稲穂を当てて脱穀します。足踏み脱穀機は、扱胴に逆V字型の針金をつけたもので、踏み板を踏むとクランクによって抜胴が回転します。この脱穀部分の形は、現在の全自動式の機械でも活用されております。

草取り機(除草機)
夏場に水田の中に生える雑草を除草するときに使います。7月第1〜2週の1番草と2番草は草取り機を使って除草しますが、7月後半の3番草、4番草は器具を用いないで手で除草し、7月末の5番草は手で草を田の土の中へ塗り込めます。

田植え定規
 昭和四十年代半ばに田植え機械が導入される以前は、大勢で一時期に手植えをする必要がありました。その際用いられたのが田植え定規です。田の面に定規を置き、定規に付いた印に沿って苗を植え、植え終わったら定規を移動させ、 後退しながら繰り返します。この定規で田植えをすると、稲株と稲株の間隔が均等になります。八寸(約24cm)から一尺(約30cm)の間隔で稲株が揃っているので、除草機を前後させながら草取りをするのが容易でした。

剣先鍬
刃先が尖っていますので、固い地面にも食い込みやすくなっています。全国的には刃先が平らな「平鍬」が多いですが、香川では剣先鍬が一般的で、平鍬は見かけません。

手押し鍬
機械式の鍬が作られる前は、一般に、牛に鉄製の鍬を引かせていました。この鍬は人が押して使うコンパクト・タイプで、小さな田畑に向いていました。
望岡亮介(農学部)